
CRADLEさん、はじめまして。自衛隊のコンバットブーツを修理していただきたいのですが、可能でしょうか?他のお店さんでカカトを修理していただいたのですが、履き心地が変わったような気がします。この際、ソールの全体交換ができればと考えています。よろしくお願いいたします。

ユーザー様はじめまして。オールソール交換ですね、かしこまりました。どんな仕様がよろしいでしょうか?詳しくお聞かせください。よろしくお願いいたします。




昭和51年(1976年)製造のフジ製靴製、自衛隊半長靴をお持ち込みいただきました。
自衛隊の半長靴とはいわゆるコンバットブーツのことです。
他店様にて、かかとの修理をした後、安定感が悪くなり履きにくくなったそう。
靴底の全体交換を希望したら、できないと断られ弊店にご依頼いただきました。
お客様のご希望は主に3点
〇かかとの高さを現状の交換用パーツ1枚分除いた27mmにする
〇つま先からフマズまでのソールの厚みを現状と同じ11mmにする
〇山に行って沢を歩く際に滑らない以上3点です
自衛隊半長靴という靴
自衛隊の半長靴は、
- 耐久性重視の堅牢な作り
- 長時間の使用を想定した構造
- サイズ展開が豊富
といった特徴があります。
特にフジ製靴の個体は、古い年代のものでも状態が良く、
修理を前提に長く使える靴として非常に優秀です。
実際、1970年代の個体が持ち込まれることもあり、
長年使われ続けていることが分かります。
修理内容|レザーソール仕様へ
今回の修理では、オリジナルの雰囲気を活かしつつ、
レザーソール仕様へ変更しています。
使用した主な材料
- イタリア製 LQレザーソール(5mm)
- フランス製 TOPY セラックハーフソール(4mm)
- 疑似ウェルト(約2mmに調整)
これらを組み合わせることで、
約11mm厚のソール構成に仕上げています。
こだわりのポイント

■ ウェルトの厚み調整
疑似ウェルトはそのまま使用せず、
カンナで厚みを調整。
このわずかな違いが、
仕上がりの美しさに直結します。
■ 革積みヒール構成


かかとは
- 革積みベース:約12mm
- セラックヒール:約7mm
で構成し、最終的に約27mmの厚みに。
クラシックな見た目と実用性のバランスを意識しています。
■ レザー×ラバーの実用バランス


レザーソール単体ではなく、
👉 前足部にセラックハーフソールを使用
することで、
- グリップ性の確保
- 雨天時の安心感
- 実用性の向上
を図っています。
中底補強
かなり古い靴で中底と言う部分が割れていましたので1mm強の床革にて補強済です

修理後の仕上がり



無骨なミリタリーブーツに、
クラシックな革靴の要素を加えた一足に仕上がりました。
自衛隊の半長靴は実用品としての印象が強いですが、
ソール仕様を変えることで、
日常でも使いやすい靴へと変化します。
自衛隊半長靴は修理で化ける靴
この靴の魅力は、
👉 作りがしっかりしている
👉 素材がタフ
👉 サイズが豊富
という点にあります。
そのため、
- ソール交換
- カスタム
- 再構築
によって、用途に合わせて作り替えることができる靴です。
まとめ
自衛隊半長靴は、単なるミリタリーアイテムではなく、
修理によって長く楽しめるポテンシャルの高い靴です。
履き込まれた一足も、適切に手を入れることで、
また新たな表情を見せてくれます。
価格と納期
イタリアLQオールソール 14300円
セラックハーフソール 2200円
疑似ウェルト 1650円
中底補強 2200円
合計20350円







