お母さまの思い出を娘さんへつなぐ一足

CRADLEさん、こんにちは。KOOSのブーツですが、娘に譲るために修理をお願いします。ソールが多少べたべたしており、交換できる場合違う材料を使う事も可能でしょうか?よろしくお願いいたします。

ユーザー様こんにちは。お母さまの靴を娘さまが受け継ぐ、素敵ですね。素材の変更可能です。天然クレープソールからの代案でよく利用する素材がありますので、ご確認下さい。
ご相談内容

今回お持ち込みいただいたのは、オランダのナチュラルブーツブランド
「KOOS(コース)」 のブーツ。
お母さまが愛用されていた一足を、娘さんが受け継いで履きたいとのご相談でした。
KOOSは2018年に生産終了となっており、現在は新品入手が難しいブランド。
「長く履きたい」「これからも大切に使いたい」という想いで、
ソール交換のご依頼をいただきました。
修理前の状態と素材選定


元のソールは天然クレープソール。
柔らかくクッション性に優れていますが、
経年でべたつきや硬化が進み、劣化のリスクが高くなっていました。
今回は今後のメンテナンス性も考慮し、
お客様と相談のうえで合成ラバーまたはEVA素材を検討。
ソールのボリュームは維持しつつも、重くなりすぎない素材をご希望でしたので、
最終的に**「バブルEVA」ソール**をご提案しました。
バブルEVAとは?

「バブルEVA」はEVA(ラバー混合スポンジ)素材の一種で、
無数の気泡を含んでいることから呼称しております。
この素材はクレープソールの代替として非常に相性が良く、
以下のような特長があります。
- クレープのような自然な凹凸感とナチュラルな見た目
- ソール全体の軽量化
- 適度な弾力による歩行安定性
- EVAとしては粘りがあり摩耗にも強い耐久性
デザイン性と実用性のバランスが取れた素材で、
KOOSの柔らかな革の質感とも非常によく合います。
カカト部分にはラバーリフトを採用

EVA素材は軽量でクッション性が高い反面、
摩耗しやすいという弱点もあります。
そのため今回は、交換可能なラバーリフトを組み合わせて使用しました。
将来的にかかと部分のみ交換が可能な構造とし、
長くご愛用いただけるよう設計しています。
修理後の仕上がり



ソールの厚みとボリューム感はそのままに、
軽くて安定感のある履き心地に仕上がりました。
全体のバランスも崩れることなく、
KOOSらしいナチュラルな雰囲気をしっかりとキープ。
見た目も自然で、違和感のない美しい仕上がりになっています。
修理内容と費用目安
- ソール交換(バブルEVA)
- ラバーリフト追加
価格:14300円(税込)
修理期間:約3週間(混雑状況により変動)
まとめ
2018年にブランドが終了したKOOSブーツ。
今では希少な存在ですが、
こうして素材を見直して修理することで、
親子で履き継ぐことができる温かい一足になりました。
お母さまの思い出を引き継ぎ、
これから娘さんの足元でまた新しい時間を刻んでいきます。
👟くつのすけの解説コーナー
~バブルEVAってなあに?~

やっほー!ぼく、くつのすけ!👦✨
きょうは「バブルEVA」っていう、ふしぎなソールのひみつを教えるよ。
このソールにはね、**小さなアワアワ(空気のつぶ)**がいーっぱい入ってるんだ。
だから、ふんわり軽くて、足をポヨンってやさしく支えてくれるんだよ。
見た目もクレープソールにちょっと似てるから、
ナチュラルな靴にもピッタリなんだ!
「見た目はおしゃれ、足どりはかる~い♪」
バブルEVAは、靴の中の“ふわふわバルーン”みたいな素材なんだよ。








