芸術を履く。唯一無二のレザーブランド「ベルルッティ(Berluti)」とは?
画像引用元:https://www.berluti.com/ja-jp/homepage/

美しい色彩、優雅なフォルム、そして芸術的なパティーヌ(染色)。
「ベルルッティ(Berluti)」は、ただの靴ブランドではありません。そこには職人技と美意識が融合した、唯一無二の世界があります。
今回は、パリ発のラグジュアリーシューズブランド「ベルルッティ」について、その歴史から魅力までを詳しくご紹介します。
■ 歴史:1895年、パリで生まれた革靴の芸術品
ベルルッティの創業は1895年。イタリア出身の職人アレッサンドロ・ベルルッティがフランス・パリに渡り、ビスポークシューズの工房を開いたのが始まりです。
以後、4代にわたって家族経営を続けながら、貴族・芸術家・政治家たちの足元を飾る存在に成長。
現在はLVMHグループ傘下に入り、シューズのみならずウェアやバッグまで展開するトータルラグジュアリーブランドへと発展しています。
■ ベルルッティの代名詞「パティーヌ」
ベルルッティ最大の特徴といえば、独自の革染色技術「パティーヌ(Patine)」です。
これは職人が何層にも染料を重ねながら、時間をかけて仕上げる“手染め”の技法。
単なる茶色や黒ではなく、深いグラデーションや幻想的な色合いが魅力です。
有名なカラーには、
- ヴィオレ(Violette):紫がかった個性派カラー
- タバコ(Tabac):アンティーク調の温かみのあるブラウン
- エメラルド(Émeraude):深く美しい緑
などがあり、まさに“革のキャンバス”と言える美しさを放ちます。
■ ベネチアンレザーと「カリグラフィ(カリグラフィー)」
ベルルッティの靴には、独自の「ヴェネチアレザー(ベネチアンレザー)」が使われます。非常に柔らかく、染色や彫刻に適した上質なカーフスキンです。
そこに、文字を彫り込んだようなデザイン「カリグラフィ(Calligraphie)」を施すことで、よりアーティスティックな仕上がりになります。
この文字は、実際の古い手紙(18世紀のラブレター)をモチーフにしており、詩情と遊び心が漂います。
■ 人気モデル紹介
◇ アレッサンドロ(Alessandro)
創業者の名を冠した名作。1枚革で作られたホールカットシューズは、無駄のない美しさと極上のフィット感を誇ります。
◇ アンディ(Andy)
1950年代にアンディ・ウォーホルのために作られたローファー。ラストの美しさと装飾性で、今も高い人気を誇るモデルです。
■ ベルルッティはこんな人におすすめ
- 誰とも被らない、芸術的な靴を求めている
- フォーマルにも映える“個性”を大切にしたい
- 靴を履くだけでなく、育て・楽しみたい
- 高級感より“美意識”を重視する
■ 価格と価値
ベルルッティの靴は、エントリーモデルでも30〜40万円台からという高価格帯です。しかし、それだけの価値がある“工芸品”であり、“自己表現の道具”とも言えます。
購入後のパティーヌカスタムやリペア対応も充実しており、何年も“自分だけの一足”として育てることができます。
■ まとめ:足元にアートを
ベルルッティの靴は、ただ履くものではありません。
それは「アートを纏う」という体験であり、自分自身を表現する一部でもあります。
クラシックと革新、美しさと実用性、そして伝統と遊び心——
すべてを融合させたベルルッティは、世界でも類を見ない“靴の芸術ブランド”です。
「ただの革靴じゃ物足りない」
そう思ったときこそ、ベルルッティの世界に触れてみてはいかがでしょうか。