
CRADLEさん、こんにちは。裏張りをしていただきたいです。つま先部分がかなりへって、傾斜がついているのですが、ここをまっすぐに修正できますか?

ユーザー様、こんにちは。いつもお世話になっております。つま先部分を革で補充できます。大丈夫ですよ。

今回お預かりしたのは、ALBALADEJO(アルバラデホ)の革靴です。
「アルバラデホというブランドを知らない」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、靴がお好きな方ならご存じのスペイン・マヨルカ島を代表するシューメーカー、CARMINA(カルミーナ)と非常に深い関係を持つ名前です。
今回はアルバラデホの革靴に、レザーソールを保護するための**ハーフラバー(裏張り)**を施工しました。
修理内容とあわせて、アルバラデホとカルミーナについても少しご紹介します。
ALBALADEJO(アルバラデホ)とは?
アルバラデホは、現在のCARMINA SHOEMAKER(カルミーナ シューメーカー)につながるAlbaladejo家の名前です。
カルミーナ公式によると、Albaladejo家の靴作りの歴史は1866年まで遡り、スペイン・マヨルカ島で6世代にわたって靴作りを継承しています。
古い製品では「CARMINA ALBALADEJO」という名称が使われていた時期もあり、今回お預かりした靴の中敷にも、
ALBALADEJO SHOEMAKER
MADE IN SPAIN
そして、
FOR Trading Post
の文字を確認できます。
そのため、中古靴などで「ALBALADEJO」と表記された革靴を見つけて、
「アルバラデホってどこの靴?」
「カルミーナとは違うブランド?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
現在広く知られているCARMINA(カルミーナ)へと続くAlbaladejo家の靴作りの歴史を感じられる一足と考えると、非常に興味深い靴です。
なお現在もAlbaladejoという名称が完全になくなったわけではありません。
カルミーナでは現在、ブランドの伝統をより高度に表現した**「Albaladejo Collection」**を展開しています。
今回お預かりしたアルバラデホ

今回の一足は、赤みを帯びたブラウンのアッパーが印象的なUチップです。
つま先中央に縫い合わせを設けたスプリットトゥのデザインで、カジュアルさがありながら非常に端正な雰囲気があります。
履き込まれた革には色の濃淡も現れており、新品にはない独特の表情が出ています。
そして底周りを見ると、グッドイヤーウェルテッド製法によるレザーソール仕様。
こういった靴は、履きながら手入れや修理を重ねていくことで長く楽しめるのも魅力です。
修理前|レザーソールの摩耗


今回ご相談いただいたのは、靴底の**ハーフラバー(裏張り)**です。
もともとはレザーソールですが、ある程度履き込まれて表面に摩耗が見られます。
レザーソールには独特の履き心地や雰囲気がありますが、当然ながら歩けば少しずつ削れていきます。
特にアスファルトの上を歩く機会が多い日本では、前足部の摩耗が気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、まだレザーソールに十分な厚みが残っている段階でハーフラバーを取り付けます。
Vibramのハーフラバーで裏張り



今回は前足部にVibram(ビブラム)のハーフラバーを取り付けました。
元のレザーソールを必要な範囲だけ整え、ラバーを接着。
さらに今回のような革靴では、ただラバーを貼り付けるだけではなく、元々の靴の雰囲気をなるべく崩さないように仕上げることも大切です。
ソールの輪郭に合わせてラバーを仕上げることで、横から見ても極端に厚ぼったくならないようにしています。
価格と納期
●ハーフソール(裏張り)2970円
●つま先補強 880円
納期 翌日~
ハーフラバーを貼るメリット
レザーソールにハーフラバーを取り付ける目的は、大きく分けて**「摩耗対策」と「グリップ力の向上」**です。
レザーソールが直接地面に接触しなくなるため、前足部の摩耗を抑えることができます。
また、新しいレザーソールは路面によっては滑りやすく感じることがありますが、ラバーを取り付けることでグリップ力も向上します。
特に、
- 革底をできるだけ長持ちさせたい
- 通勤などで革靴を頻繁に履く
- 雨上がりなどの路面で滑るのが気になる
- オールソールまでの期間をできるだけ延ばしたい
という方には相性の良い修理です。
レザーソールの雰囲気を残すこともできます
「せっかくの革底なのだから、そのまま履きたい」
という考え方ももちろんあります。
レザーソールならではの質感や履き心地を楽しむのであれば、そのまま履くのも一つの選択です。
一方で、革底を消耗品として削っていくのか、ハーフラバーを取り付けて保護するのかは、革靴との付き合い方によって選んでいただいてよいと思います。
ハーフラバーを取り付けても、土踏まず部分には元のレザーソールが残ります。
今回のアルバラデホも、革底らしい雰囲気を残しながら、実用性を高めた仕様となりました。
古い革靴も修理しながら履き続けられます
今回のようなALBALADEJOをはじめ、少し以前に作られた輸入革靴を修理でお預かりすることがあります。
ブランド名やロゴが現在と違っていても、作りの良い革靴は修理しながら長く履くことができます。
特にグッドイヤーウェルテッド製法の靴は、ハーフラバーやカカト交換だけでなく、将来的にソール全体を交換するオールソールにも対応しやすい構造です。
「古い靴だから修理できない」と決めつけず、まず靴の状態を確認することが大切です。
ALBALADEJOからCARMINAへ|受け継がれる靴作り
今回の一足で面白いのは、単に「昔の革靴」というだけではなく、現在のCARMINAへ続く歴史を感じられることです。
カルミーナは現在もスペイン・マヨルカ島で靴作りを続けており、公式には1866年から続くAlbaladejo家の歴史をブランドのルーツとして紹介しています。
さらに現在、「Albaladejo」という名前が再び特別なコレクション名として使用されているのも興味深いところです。
古いALBALADEJOの靴を修理して、また履く。
靴そのものだけではなく、そのブランドが歩んできた時間まで楽しめるのが、古い革靴の面白さなのかもしれません。
CRADLEでは、CARMINA(カルミーナ)をはじめ、スペイン・イギリス・イタリア・アメリカ・日本など様々なブランドの革靴修理を承っております。
店頭へのお持ち込みはもちろん、全国からの郵送修理にも対応しております。
レザーソールのハーフラバー、カカト交換、オールソールなど、革靴の修理でお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
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