年に数回履く程度の革靴ですが、靴底が剥がれてきたため修理のご依頼をいただきました。使用頻度や購入価格などを考慮して部分修理を希望され、作業を進めていました。しかし剥がれた状態での使用により、靴底を固定するとウェルトが靴底よりはみでて上手く収めることができませんでした。
2枚目画像の隙間の上部分がウェルト、縁取りのパーツです。ユーザー様に問題点をお伝えし、オールソール(靴底全体交換)で対応することに。途中での内容変更なので、できる限りご負担にならない様に余剰資材を駆使して修理することをご提案しました。
まずはウェルトです。見た目に影響が大きいのでここは通常使用するものを選びます。
国産のゴムミッドソールのベージュをカラーチェックのため取っていたのがあったのでこちらを使ってブラックラピト製法にします。
これまた国産の4mm厚のラバーがあったのでアウトソールに使用します。この2枚でブラックラピド製法でお直しすることにします。
ゴムミッドソールを靴本体に縫い付けているところです。しっかり縫いをかけることで剥がれないようにします。この部分をウェルト代わりにして、アウトソールに出し縫いをかけていきます。
縫いこみが完了しました。
作業の過程で中敷を剥がさねばならず、合皮の劣化が激しいので新調します。腕部分のシワが激しい部分を有効活用します。靴に貼り合わせるとシワは伸びますので問題はございません。
After
今回の修理
●当初ご提案の部分修理代 4950円
●急遽内容変更のための追加材料代 1100円
納期:1週間