LINEでのお問合せ
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関東在住です。サンローランのブーツの甲革が裂けて、靴底に穴が空きました。甲革の補強と靴底の交換を希望しますが、修理は可能でしょうか?
![CRADLE](https://cradle-repair.com/wp-content/uploads/2023/09/cec03963a00cf67e6ecd4de3984c7b0c.png)
お問合せいただき誠にありがとうございます!甲革の補強と靴底の全体交換ですね、宅配修理も可能です!まずは画像などでご依頼品を確認させていただけますでしょうか?
それではご依頼品を見ていきましょう
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ここが一番ダメージがありますが両足内外、裂けております。
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補強が目立ちにくいように甲革と内装の間に補強シートを入れる予定でしたが、『アンライニング』と言う内装がない靴でした。予定を変更して甲革を直接補強します。
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色々調べると内羽根のブーツや短靴で『ダヌンツィオ』と呼称されている靴があり、そちらを参考に補強パーツを作成しようと思います。お預かり品は外羽根ブーツなので本来のデザインとは異なりますが、あくまで参考にして修理を進めます。
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足が触れる『中底』もかなり傷んでいるのでついでに補強しておきます。ちょうどいい厚みの端材があったので、こいつを使いましょう。0.6mm厚のヌメ革です。これくらいであればサイズ感にさほど影響出ませんし、ヌメ革は吸汗性も高いので足が蒸れにくいのです。
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使用する材料
革の靴底がお好みと言う事なので、靴底の厚みなど元のパーツを検証して今回は以下の材料で修理します。
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イタリア製LQダークダニ
ベジタブルタンニン鞣しの中でも有名な、木の革でなめされたオークバークです。約8ヶ月~1年という歳月をかけてなめしているので革の密度が高く、通常のレザーよりもさらに耐久性に優れていながら、ベジタブルタンニン特有のしなやかさも兼ね備えています。
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オリジナルと同様のマッケイ製法用のウェルトがないので、スクイ縫いもできるグッドイヤー用のスリットウェルトをマッケイように加工して使います。
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『トップリフト』と言うカカトの交換用パーツです。減りやすい外側はゴムになっています。約7mmの厚さがあります。
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カカトの土台になるパーツは4mm厚の革を3枚積み重ねたものです。履きすぎてカカトが減りすぎた場合でも減ったところまでめくって新しい革を必要分足してあげることで綺麗に現状回復が可能です。
After
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ダメージのある箇所はほぼカバーできました。仕上げにクリームでお手入れをして、ヒモも丁度いいのがあったので交換して完成です!
もうダメかな?と思っても、捨てる前に一度ご相談下さい。
今回の修理
靴底全体交換 16500円
2週間ほどでお渡し
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