こんにちは、ブログをご覧いただきありがとうございます。
本日はデッキシューズの靴底修理の記事です。
デッキシューズってなに?
デッキシューズときけば革ひもが履き口周りにあしらわれた、モカシンシューズを思い浮かべると思います。もともとはヨットやボートなど船の甲板(デッキ)で使用するための靴で、ボートシューズと呼ばれることもあります。
船乗りの命を守るアイテム
デッキシューズには濡れた甲板でも滑らないように様々な工夫がされています。甲板で足を滑らせ落水すると命を落とす危険があるため、ライフジャケットと同様にまさに命を守るアイテムです。
そんなデッキシューズですが、今回お持ち込みいただいたものはもちろんタウンユースされているもの。
かかとの減りとつま先の剥離が気になるとご相談いただきました。
部分修理もご提案しましたが全体の交換をすることに決めました。
デッキシューズのソールについて
デッキシューズはソールとデッキの間にある水を効率よく排出することで、乾いた状態と変わらないグリップを発揮するように
アウトソールには切れ込みや波形が刻まれています。
今回使用する材料
ビブラムソールの♯2303 PORT CERVOスペリータイプの滑りにくい設計が特徴です。シンプルなデザインで紳士、婦人、デッキシューズなど幅広く使用できます。
スペリータイプとはご自身もセイラーであった『ポール・スペリーさん』が、氷上を駆け回る愛犬の姿から着想を得て開発したソールで、たくさんのブランドがデッキシューズに採用したソールです。
仕上がりイメージ
元のソールをトレースし新しいソールを成形、その後ボンドで仮止めを行い、ソールステッチをかけます。ステッチはかかと部分がギリギリ縫える厚みで、ミシンにかかる負荷が大きいですが無理してでも縫っておくほうが安心です。
溝切を施し、ミシン糸が地面に直接触れるのを防ぎます。
こうすることで効果が長続きするのです。
デッキシューズは履き口が広く甲を固定する靴ひもがないので
使用する材料は柔らかいほうが好ましいです。
あまり硬いものをつけると曲がりにくく、靴のしなりが悪くなるので、かかとがついてきにくくなります。
画像の切れ込みが水の排出を促す波形で、ソールのしなりも抜群です。
修理前の浮いていたつまさきもばっちり改善されました。
甲革は状態がいいのでこれからの季節に活躍してくれそうですね。
料金・納期は?
●デッキシューズ 靴底全体交換 11000円税込
納期2週間
ご利用ありがとうございました。