乳化性クリーム

革靴を育てる基本ケア!乳化性クリームの効果と使い方を徹底解説


乳化性クリームとは?

乳化性クリーム」とは、革靴のメンテナンスに使う水・油・ロウをバランス良く配合した保革クリームのことです。
革に潤い・栄養・ツヤを与えながら、日常的なキズや色落ちもカバーできる、まさに革の“美容液”のような存在です。

靴磨き初心者からプロまで、最も広く使われているケア用品でもあります。


主な成分と役割

成分役割
革に潤いを与え、なめらかさをキープ
油分(動物性・植物性)柔軟性と栄養を与え、乾燥・ひび割れ防止
ロウ(ワックス)ほのかなツヤ出しと保護膜形成
顔料(着色タイプのみ)色補修や色ツヤの復活に貢献

※水と油を混ぜているため、「乳化(エマルジョン)」という状態になっているのが名前の由来です。


乳化性クリームの主な効果

✅ 1. 革に栄養と油分を補給

履くことで抜けていく水分・油分を補い、革をやわらかくしなやかに保ちます

✅ 2. 乾燥・ひび割れを防ぐ

特に冬場や雨上がりなど、乾燥が激しい時期には必須です。

✅ 3. 革本来のツヤを引き出す

ワックスほどギラギラせず、自然な光沢感が出るのが特徴

✅ 4. 色ツヤの回復(着色タイプ)

小キズや色あせが気になるときは、革と同系色のクリームを使うと補色効果あり


使用方法(基本の流れ)

  1. ホコリをブラシで落とす(馬毛ブラシなど)
  2. ステインリムーバーで汚れ落とし
  3. 乳化性クリームを少量クロスに取る
  4. 円を描くように薄く塗り広げる
  5. 豚毛ブラシでブラッシングしてツヤ出し
  6. 仕上げに乾いたクロスで軽く拭き上げる

※塗りすぎに注意!“少量ずつ・均一に”がポイントです。


おすすめの使用頻度

  • 通常:月1〜2回
  • 履く頻度が高い靴:2週間に1回程度
  • 雨に濡れた後や乾燥が気になるときは臨時使用もOK

乳化性クリームと油性クリームの違い

特徴乳化性クリーム油性クリーム(ワックス)
ツヤ感自然な光沢鏡面のような強い光沢
栄養補給△(保護メイン)
保湿効果高いほとんどない
使いやすさ初心者向き上級者向き(ハイシャイン用)
使用部位全体に使えるつま先・かかとなど部分的に使う

色付きタイプ vs 無色(ニュートラル)

  • 色付きタイプ:革と同系色を使えば補色ができる
  • 無色タイプ:どんな色の靴にも使えて便利。色移りの心配がない

どちらも常備しておくと使い分けができて便利です。


おすすめブランド一例

  • M.モゥブレィ(日本製):初心者に人気。伸びがよくムラになりにくい
  • サフィール(フランス):老舗ブランド。発色と保革力が高い
  • ブートブラック(日本製):繊細な仕上がりと香りの良さが特長

まとめ:革靴を美しく育てる“日々のケア”

乳化性クリームは、革靴を長持ちさせるためのもっとも基本的で重要なケア用品です。
少しの手間で、見た目の美しさはもちろん、履き心地や耐久性も大きく変わってきます。

「靴に栄養を与える」
そんな感覚で、ぜひ日々のケアに乳化性クリームを取り入れてみてください。


※当店では、靴の素材や色に合わせた最適なクリームのご提案や、磨き方の実演サポートも行っております。お気軽にご相談ください!