裏革(内張り)とは?革靴の快適性を支える見えない存在
革靴の魅力といえば、表に見える美しいアッパーの革に目が行きがちですが、実は**足を直接包み込む「裏革(内張り)」**も非常に重要な役割を担っています。靴の内側に貼られる革のことを指し、快適な履き心地や靴の耐久性を支える“縁の下の力持ち”なのです。
裏革(内張り)の役割
1. 足当たりの良さを向上
表革だけでは硬さが残るため、裏革を貼ることで柔らかさが生まれ、足が靴に触れる部分を快適にします。特に長時間履くドレスシューズやビジネスシューズでは、摩擦を減らし靴擦れを防ぐ効果があります。
2. 吸湿性と通気性
良質な裏革は汗を吸い取り、蒸れを軽減します。靴内環境を快適に保つことで、臭いの発生や足トラブルの予防にもつながります。
3. 型崩れ防止
裏革があることでアッパー革の補強となり、型崩れを防ぎます。履き込んでも靴のシルエットを美しく保つ重要な役割を果たしています。
裏革に使われる素材
- 本革(牛革、馬革など)
吸湿性・耐久性に優れ、最も高級な仕上げに使われます。足馴染みも良く、革靴の履き心地をワンランク上げる存在。 - 豚革(ピッグスキン)
毛穴が多く通気性に優れるため、裏革によく用いられます。軽く柔らかいのも特徴です。 - 合成皮革(合皮・人工皮革)
比較的安価で耐水性がありますが、吸湿性は天然皮革に劣ります。量産靴などで採用されることが多いです。
裏革がない靴との違い
一部のスリッポンやカジュアル靴には裏革が貼られていない場合もあります。その場合、軽さやコスト面でメリットはあるものの、耐久性や快適性は低下しやすいため、本格革靴にはしっかりと裏革が施されていることが多いのです。
まとめ
裏革(内張り)は普段目にすることは少ないものの、履き心地や靴の寿命に直結する大切なパーツです。
「見えない部分にこそ上質な素材が使われているか」――これが高級靴を選ぶ際のひとつのポイントでもあります。
