なめしとは?革が革製品になるまでの大切な工程
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みなさんは「なめし」という言葉を聞いたことがありますか?
革靴やバッグ、ベルトなど、日常で目にする革製品。その素材である「革」は、ただ動物の皮を切り取っただけではすぐに腐ってしまったり、硬くて使い物にならなかったりします。
その皮を「使える革」にするために欠かせないのが「なめし」という工程です。
■ なめしとは?
「なめし」とは、動物の皮を腐らないように安定化させ、柔軟で丈夫な「革」へと加工する工程のこと。
英語では “tanning(タンニング)” とも呼ばれます。
皮のままだと腐敗しやすく、乾くとカチカチになってしまいますが、「なめし」をすることで腐らず、しなやかで長持ちする革へと変わるのです。
■ なめしの種類
なめしにはいくつかの種類がありますが、代表的なのは以下の2つです。
1. タンニンなめし
植物から採れる「タンニン(渋)」を使ってなめす方法。
■ 特徴:
- 環境にやさしい天然由来の方法
- 経年変化(エイジング)を楽しめる
- 少し硬めでコシがある
- 製法に時間がかかる(1〜3ヶ月)
■ 靴や鞄、ベルトなどに多く使われています。味わい深い風合いが魅力です。
2. クロムなめし
クロム(クロム塩)という化学薬品を使ってなめす方法。
■ 特徴:
- 時間が短く、効率的(数日で完成)
- 柔らかく軽い仕上がり
- 水に強く扱いやすい
- コストが安い
■ スニーカーや革ジャンなど、機能性が求められる製品によく使われます。
■ 革靴に使われるのはどちら?
革靴に使われる革は、ブランドや用途によってさまざまですが、タンニンなめしとクロムなめしの「混合なめし(コンビなめし)」が使われることも多くあります。
コンビなめしは、両方の長所をうまくバランスよく取り入れた方法で、革のしなやかさと耐久性、見た目の美しさを兼ね備えています。
■ なめしは“革の個性”を決める大事な工程
なめし方によって、革の質感、色の入り方、使い込んだ後の風合いまで大きく変わります。
革製品が好きな方は、ぜひ「どんななめし方をされているのか」にも注目してみてください。
それだけで、選ぶ楽しみや、育てる楽しみがもっと深くなりますよ。
まとめ
- 「なめし」とは、皮を腐らず丈夫な「革」にする工程
- タンニンなめしとクロムなめしが代表的
- 革の風合いや性質はなめし方で大きく変わる
- 革製品を選ぶときは、なめしにも注目!
「なめし」は見えないけれど、革製品の“本質”を支えている、とても大切な技術です。
ひとつの革ができるまでに込められた職人たちの技術と時間。そんな背景に思いを馳せながら、革製品を手に取ってみてはいかがでしょうか?
