コードバンとは?
〜“革のダイヤモンド”と呼ばれる至高のレザー〜
革好きなら一度は耳にしたことがある「コードバン(Cordovan)」。
美しい光沢と圧倒的な存在感で、“革の王様”や“革のダイヤモンド”と称されるほどの素材です。
高級革靴や財布、小物などに使われることが多いコードバン。
今回は、その正体・特徴・魅力・お手入れ方法までを詳しくご紹介します。
■ コードバンとは?
コードバンとは、馬の臀部(しり)からわずかに取れる「コードバン層」という繊維の密な部分を削り出して作られる革素材です。
原皮は「農耕馬」などの大型馬。1頭からわずか2枚、しかも手間のかかる製造工程が必要なため、とても希少で高価な革として知られています。
■ コードバンの特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 鏡のような光沢 | ガラスのような滑らかな表面と上品なツヤが最大の魅力 |
| 緻密な繊維構造 | 毛穴がなく、均一でなめらかな質感。傷も目立ちにくい |
| 非常に希少 | 1頭の馬から取れる量が少なく、生産できるタンナーも限られる |
| 硬さとしなやかさを両立 | 履くごとに足に馴染み、耐久性にも優れる |
| 経年変化が美しい | 使い込むほどに深いツヤと色の濃淡が増す「育てがいのある革」 |
■ 代表的なコードバンの産地・ブランド
◉ ホーウィン社(アメリカ)
コードバンといえばここ。100年以上の歴史を持つアメリカの老舗タンナー。
「シェルコードバン」は独特のオイル仕上げで、深みのある色と柔らかさが特徴。
◉ 新喜皮革(日本)
世界有数のコードバン専門タンナー。日本国内のコードバン靴の多くがここから供給されています。
耐久性と仕上がりの均一さに定評があります。
◉ ルボナー、栃木レザーなど(国内小規模ブランドも人気)
■ コードバンの製品例
- 高級紳士靴(オールデン、クロケット&ジョーンズ、リーガルの一部ラインなど)
- 財布・名刺入れ・小銭入れ・キーケース
- ウォッチストラップ・手帳カバー
どれも長年使い込むことで味が出るものばかり。
一つの製品を10年、20年と愛用するのにふさわしい素材です。
■ コードバンのお手入れ方法
コードバンは表面がデリケートな一方、正しく扱えば非常に長持ちする素材です。
◎ 日常のケア
- 柔らかい布で乾拭き → ツヤがよみがえります
- 馬毛ブラシでホコリを払う → 静電気防止にも
◎ クリームケア
- 乳化性クリームを極少量だけ塗布し、すぐ拭き取る
- 色付きクリームは使用可ですが、無色の方が無難
◎ ワックス仕上げ(鏡面磨き)
- コードバンはポリッシュ映え抜群。
- ワックスを薄く塗り、水と布で丁寧に磨くことで鏡面に。
◎ 水には要注意!
コードバンは水分に弱く、濡れると**「水ぶくれ(毛羽立ち)」**が発生します。
雨の日の着用は避け、防水スプレーを事前に使用すると安心です。
■ まとめ:コードバンは“一生もの”の革
コードバンは、その希少性・美しさ・耐久性・エイジングのすべてを兼ね備えた、まさに「一生もの」と呼ぶにふさわしい素材です。
手に入れるには少し勇気がいる価格かもしれませんが、その分だけ育てる楽しみと所有する喜びが詰まっています。
あなたもぜひ、コードバンの艶と品格を日常に取り入れてみてください。
