パティーヌとは?
〜革をキャンバスに、色で遊ぶ芸術仕上げ〜
革靴や革小物の世界には、“色を楽しむ”という奥深い魅力があります。
その中でも特に人気なのが、「パティーヌ(Patina)」と呼ばれる仕上げ方法。
フランス語で「古艶(ふるつや)」「風合い」を意味するこの技法は、まるでアートのように革を染め上げ、世界に一つだけの表情を作り出す手染め仕上げです。
今回は、そんなパティーヌの魅力と特徴、なぜこれほど人気なのかをわかりやすくご紹介します。
■ パティーヌとは?
パティーヌとは、革の表面を手作業で染料によって色づけする仕上げ技法のこと。
単なる「塗装」ではなく、刷毛・スポンジ・布・筆などを使い、職人の感性で丁寧に色を重ねていくことで、奥行きのある美しいムラ感・グラデーションを生み出します。
まるで油絵や水彩画のような表情を持ち、同じ仕上げは二つとない“一点もの”の革になるのが最大の魅力です。
パターンオーダーの製作事例

■ パティーヌの特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 手染めによるグラデーション | 革の表面に濃淡やムラをつけ、立体感ある表情に仕上げる |
| 経年変化と相性◎ | 染料仕上げのため、使い込むほどに色艶が増し“育つ” |
| 完全オリジナル | 職人の手で染めるため、同じ模様・色合いは存在しない |
| カラーバリエーションが豊富 | 単色〜多色、ナチュラル〜ビビッドまで表現自由自在 |
| 修理や再染めも可能 | 色落ちしても再度パティーヌ仕上げでよみがえることも |
■ どんな製品に使われている?
- パターンオーダー革靴(ストレートチップ、ホールカット、ローファーなど)
- レザーウォレットや名刺入れ
- 時計ベルトやベルト類
- 革のインテリア小物、ペンケースなど
特にシンプルなデザインの革製品にパティーヌを施すと、唯一無二のアートピースのような存在感を放ちます。
■ よく使われる色の例
- ダークブラウン × ブラックのグラデーション(クラシック系)
- バーガンディ × ブラウンの深み仕上げ
- ネイビー × グレーのクールトーン
- エメラルドグリーンやターコイズのアーティスティック系
- アンティークゴールドやレッドで個性派スタイルに
■ パティーヌと経年変化(エイジング)
パティーヌで仕上げられた革は、染料ベースのため、顔料仕上げに比べて経年変化が楽しみやすいのがポイントです。
- 使用とともにツヤが出る
- 色が深まり、ムラが濃くなる
- 小傷や摩擦が味わいとしてなじむ
これにより、「新品よりも時間が経つほどに美しくなる」という、革好きにはたまらない魅力が生まれます。
■ お手入れ方法
パティーヌ仕上げの革は、通常の染料仕上げ革と同様に扱えますが、色落ちを防ぐためには次の点に注意しましょう。
- 乾拭きとブラッシングが基本(ゴシゴシこすらない)
- 色付きクリームよりは、無色の乳化性クリームを薄く使用
- 防水スプレーは様子を見ながら使用(ムラが出る場合あり)
- 傷や色抜けが目立ってきたら、再パティーヌも検討可能
■ パティーヌは“育てるアート”
革靴や革小物におけるパティーヌは、単なるカラーリングではありません。
「使いながら自分だけの表情を作り上げていく」ことができる、まさに**“育てるアート”**です。
シンプルな靴が、パティーヌの色彩と光沢によって全く別物に見えることもしばしば。
世界に一つだけの革製品を手にしたい方にこそ、おすすめしたい技法です。
■ まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 技法名 | パティーヌ(Patina) |
| 内容 | 手染めで革に色とムラを与える染色技法 |
| 特徴 | 一点ものの色合い/エイジングしやすい/芸術的表現が可能 |
| 向いている製品 | 革靴、財布、名刺入れ、ベルトなど |
| おすすめの人 | 革のエイジングを楽しみたい人/人と違う革製品を持ちたい人 |
