【靴修理用語解説】シャンクとは?靴の中にある“縁の下の力持ち”の正体

こんにちは。今回は、靴の構造の中でも普段はまったく見えないけれど、
歩きやすさ・耐久性・安定感に欠かせない重要パーツである「シャンク」についてご紹介します。
修理中でしか見ることのない「隠れた部品」ですが、靴の性能を語る上で、実はとても大切な存在です。
■ シャンクとは?
シャンク(Shank)とは、靴の中底(インソールとアウトソールの間)に入っている棒状の補強部材のこと。
位置としては、土踏まずの下からカカトにかけて入っており、
靴の「しなりを制御する」と同時に「ねじれにくくする」役割を果たしています。
■ シャンクの役割
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 土踏まずの支え | 足のアーチ(土踏まず)を下からしっかり支えて、安定した歩行をサポート。 |
| 靴の強度を保つ | 踏み出し時に靴がねじれるのを防ぎ、型崩れやソール割れを防止。 |
| 反り(しなり)を制御 | 適度な反発力で、歩く動作を自然にサポート。疲れにくさにも影響します。 |
つまり、シャンクは履き心地・歩きやすさ・耐久性を支える「靴の背骨」といえる存在です。
■ シャンクの種類
使用される素材は靴の種類やメーカーによって異なります。
| 素材 | 特徴・用途 |
|---|---|
| スチール(鉄製) | 伝統的。耐久性・反発性が高く、革靴やブーツに多用されます。 |
| ナイロン・プラスチック | 軽量で柔軟性があり、スニーカーやレディース靴に使われます。 |
| 木製・竹製 | クラシックな製法(ハンドソーン)などで使用されることも。 |
| カーボン・グラスファイバー | 高級スポーツシューズなどに。軽くて高強度。 |
■ シャンクの不具合と修理について
通常の使用ではあまり壊れることはありませんが、靴を強く踏み込んだときや経年劣化で、
シャンクが曲がったり折れたりすることがあります。
よくある症状:
- 歩くと「カチカチ」「ギシギシ」異音がする
- 靴のねじれ・型崩れがある
- ヒールがグラグラする
これらは、シャンクの破損やズレが原因の可能性があります。
修理では、オールソール交換の際にシャンクを取り出し、新しいものと交換することが可能です。
分解せずに補強するパーツも

主に婦人靴、ハイヒール等のシャンク折れに、靴を分解せずに補強するヒールプレートです。
サイズの合っていない(ゆるい・大きい)ハイヒールを履くと、体重がカカトの中心にのらず、シャンクに余計な負荷がかかり、シャンクが折れハの字に広がっていき歩行性が悪くなります。
そんな時に分解せずに補強として使用するパーツです。

■ シャンクがない靴もある?
最近の軽量スニーカーやファストファッションの靴の中には、シャンクが入っていない靴もあります。
見た目は普通でも、踏み込んだときの安定感がなく、長時間歩くと疲れやすいのが特徴です。
靴選びの際は「シャンクが入っているか?」を意識することで、快適さや耐久性に大きな差が出ます。
■ まとめ|シャンクは「見えないけれど頼れる存在」
- シャンクは靴の構造を支える補強材
- 土踏まずを支え、歩きやすさと安定感に貢献
- 靴の寿命にも関わる、見えないけれど重要なパーツ
当店では、シャンク破損の修理や交換も対応可能です。
「歩くとカチカチ音がする」「靴がゆがんできた」など気になる症状があれば、ぜひ一度ご相談ください。
