【靴の構造解説】ウェルトシューズにかかせない、リブとは?
こんにちは。今回は、ウェルトシューズに備わる「リブ」について、構造とその魅力を解説します。
「リブ」と聞いてもピンとこない方が多いかもしれませんが、実はハンドソーンウェルテッド製法やグッドイヤーウェルテッド製法の肝ともいえるパーツです。
■ ハンドソーン製法のリブ=「切り込み(溝)リブ」
ハンドソーンウェルテッド製法では、中底にリブ(縫い付けのための立ち上がり)を“別パーツ”として貼る”ことはしません。
代わりに、厚くて丈夫な中底革(ベンズ)に溝を彫り、その溝の内側をリブとして使うのが基本構造です。
これがいわゆる「切り込みリブ(または溝リブ)」と呼ばれる構造です。
■ なぜ溝を掘るのか?リブの役割と構造
靴を製造する際、アッパー・ライニング・ウェルトをまとめて中底に縫い付ける工程(すくい縫い)があります。
このとき、中底にリブ(縫い付けのための土台)が必要になります。
ハンドソーンでは、中底の縁にL字型の溝を彫り、そこに縫い付けることでリブの役割を果たします。
| 部位 | 機能 |
|---|---|
| 中底の溝(切り込み) | すくい縫いの縫い代(リブの代わり) |
| 溝の内壁 | アッパー・ライニング・ウェルトをまとめて縫うための固定面 |
■ グッドイヤーとの違い
| 比較項目 | ハンドソーン(溝リブ) | グッドイヤー(貼り付けリブ) |
|---|---|---|
| リブの構造 | 中底に溝を彫って縫う | 中底に布製リブを貼って縫う |
| 柔軟性・返り | 良い(ナチュラル) | やや硬め |
| 技術難易度 | 高い(手作業) | 比較的安定(機械縫い) |
■ まとめ|“リブの掘り方”が靴の質を決める
ハンドソーンウェルテッド製法の靴では、
中底にリブテープを貼るのではなく、彫る。
グッドイヤー製法との違いを理解するうえでも、
「リブの構造」がいかに靴の性能に影響するかを知っておくと、靴選びや修理判断がワンランク上になります。
